新規事業の初期フェーズでは、
毎日のように判断が求められます。
・この順番で進めるか
・今日はどこまで詰めるか
・次の打ち合わせで何を決めるか
どれも些細に見える判断です。
一つひとつは軽く、後回しにもできそうに感じます。
ところが、
「特に問題は起きていないのに、なぜか進まない」
そんな違和感が積み重なっていく現場では、
この小さな決断が見過ごされていることが多くあります。
小さな判断が多すぎる初期
日々の細かい決定
新規事業の初期は、
大きな方針よりも、
細かな判断の方が圧倒的に多くなります。
・資料をどこまで作り込むか
・関係者にいつ共有するか
・この論点は今扱うか、後に回すか
どれも「戦略的決断」には見えません。
しかし、これらが積み重なって、
プロジェクトの日常が形づくられていきます。
見過ごされがちな重要性
小さな判断は、
議事録に残らないことも多く、
会議の主題にもなりません。
そのため、
「決断した」という実感が残りにくい。
結果として、
判断がなされていないのと同じ状態になることがあります。
なぜ軽視されるのか
重要そうに見えない
小さな決断は、
事業の成否を左右するようには見えません。
「もっと大事な判断があるはず」
「今は考えなくてもいい」
そう思われがちです。
しかし、初期フェーズでは、
大きな判断ほど頻度は少なく、
多くは日常の選択で構成されています。
大きな判断に目が向く
経営者や責任者ほど、
どうしても大きな意思決定に意識が向きます。
・事業として成立するか
・投資判断はどうするか
・撤退ラインはどこか
これらは確かに重要です。
ただ、その判断に至るまでの流れは、
小さな決断の連続でつくられています。
小さな決断が積み上がる影響
流れができる
小さな決断がきちんと行われていると、
プロジェクトには自然な流れが生まれます。
・次に何をするかが分かる
・迷う時間が減る
・確認が少なくなる
これはスピード感の問題ではありません。
「進んでいる感覚」が共有されることが大きな変化です。
進行が加速する
一つひとつの判断が明確になると、
次の判断がしやすくなります。
前提が揃い、
議論が短くなり、
調整も減っていきます。
結果として、
大きな判断に向かう準備が整っていきます。
初期フェーズで意識すべき判断
日常の判断
初期フェーズでは、
以下のような日常的な判断が重要になります。
・今日は何を決める日か
・決めないことは何か
・誰が次に動くか
これらは目立ちませんが、
放置すると進行を止める要因になります。
進行に関わる選択
特に注意したいのは、
「進行に直接影響する選択」です。
・この論点を今扱うか
・外注に渡す前に何を固めるか
・次の会議で決めることは何か
これらは後回しにしやすい反面、
後でまとめて処理しようとすると詰まりやすくなります。
推進役が拾う判断
見逃さない
推進役の役割は、
大きな決断を下すことだけではありません。
むしろ、
見逃されがちな小さな判断を拾い上げることにあります。
・今、決めた方がいいことは何か
・このままだと止まりそうな点はどこか
これを言語化するだけでも、
プロジェクトの空気は変わります。
前進に変える
小さな判断は、
前進のきっかけになります。
「今日はここまででいい」
「これは仮で進める」
「次はこの確認をする」
完璧である必要はありません。
仮の判断でも、
進行の方向が定まることが大切です。
まとめ
新規事業が止まるとき、
原因は大きな意思決定の失敗ではないことが多くあります。
・小さな判断が放置されている
・誰も拾わないまま流れている
・決めた実感がない
こうした状態が続くと、
プロジェクトは静かに停滞します。
新規事業や新規プロダクトの立ち上げでは、
進め方が定まらないまま立ち止まってしまうことは珍しくありません。
もし「どう進めればいいか分からない」と感じているなら、
一度、状況を整理してみることも選択肢のひとつです。
大きな戦略を見直す前に、
日々の小さな決断がどう扱われているかを振り返る。
それだけで、
少し前に進めそうな感触が戻ってくることもあります。
